花も実も楽しめて、初心者向きの多年草であるワイルドストロベリーをご紹介しましょう。
ワイルドストロベリーの和名は、エゾヘビイチゴで、北海道に自生している野生種と同じ種類、バラ科の常緑多年草のハーブです。
原産地はヨーロッパや北アメリカで、もともと野生の草のために丈夫で育てやすいです。
ワイルドストロベリーの育て方
種まきでも苗でも大丈夫
ワイルドストロベリーは、黄緑色の葉っぱや、斑入り、実が白い品種などがあります。
園芸店やホームセンターで苗を買ってきて植えるか、種を買ってきて、ポットに種まき用の土を入れて数粒ずつまいて芽が出るまで室内で管理し、間引きをして育てて、本葉が8枚以上になったら植木鉢か花壇に定植して育てましょう。
ワイルドストロベリーを植え付ける土、場所は
ワイルドストロベリーは日当たりがよく、水はけのよい場所を好みます。
半日くらいは日が当たる場所に、苦土石灰をまいて肥料を施して土づくりをして植えましょう。
鉢植えの場合は、鉢底石を敷いた植木鉢に、赤玉土と腐葉土を8対2くらいの割合にして混ぜ、花と野菜用の土、ハーブ用の培養土を入れて植えます。
ワイルドストロベリーは、おしゃれなハンギング鉢とかでもよく育ちますが、水はけがよく夏場の暑さなどからも守ってくれる素焼きの鉢を選びましょう。
また花壇に植える場合、這うようにしてよく繁るために、雑草よけのグラウンドカバーにも花壇の縁取りにもおすすめです。
ワイルドストロベリーの白い花と赤い実
ワイルドストロベリーは4月から7月頃に、白くてかわいい小さな花が咲いて、それが結実して実となります。
本当にかわいくて小さな赤い実がつくと感動です。
私が育てていたのは赤い実がなる品種でしたが、白い実やクリーム色の実がなる品種もあります。
一般的なイチゴと違って、とても小さい実で、程よい酸味があり、熟すと甘くて酸味もありません。
実がなる頃には昆虫に食べられたり鳥がついばんだりしないように、ネットをかけてガードすることもお忘れなく!
ワイルドストロベリーの病害虫
ワイルドストロベリーはハーブでもともと野草なので、病害虫には強くて、無農薬で大丈夫です。
ただ、実が出来る頃、梅雨の頃にはナメクジ、そしてアブラムシやハダニに注意です。
ナメクジは手やお箸で除去し、アブラムシは木酢液や竹酢液などを水で薄めてスプレーしましょう。
ハダニは乾燥すると付きやすいので、葉っぱの裏にも水をやるなどしてつかないように気をつけましょう。
ワイルドストロベリーの水やりは植えてすぐだけ
花壇に植えたワイルドストロベリーの水やりは、植え替えた直後だけで、その後根付いてからは真夏の暑いとき以外は必要ないです。
鉢植えの場合は、表面が乾いたらたっぷり鉢底から水が流れ出るまで水やりをします。
このとき実がついている場合は、水がかかって腐るのを防ぐために実に水がかからないように注意が必要です。
尚、ワイルドストロベリーの肥料は花壇に植えたものは特に必要なく、鉢に植えたものは定期的に施しましょう。
定期的にランナーを剪定する
ワイルドストロベリーは、この程度で充分育ちますが、やはり普段から観察していて、枯れた葉が多くなると病気の元となるために、さっさと取り除きましょう。
また増えすぎて広がるのを防ぐために、定期的にランナーを剪定して整えてあげましょう。
育てやすさで初心者にもおすすめ
私はハーブにはまっていた頃に、ヨーロッパの家庭の常備薬草のひとつであるワイルドストロベリーを育て始めました。
ハーブに興味を持ったものの、園芸初心者だったので、花を咲かせるのが難しく一年に一度しか咲かない花を待つよりも、葉っぱが常時収穫できる方が魅力的だったんですね。
ワイルドストロベリーの効用とは
ワイルドストロベリーは、生の葉には毒素があるということで、必ずよく乾燥させて用います。
ワイルドストロベリーの葉っぱには、痛風、リウマチ、関節痛などの痛みを抑えると言われていて、消炎作用があるとか、根には利尿と整腸作用を高めて胃腸を健康にする効果もあり、肝臓の機能を高める効果もあって、アルコールの分解を促進して二日酔いの予防も出来るそうです。
実は鉄分が豊富なので、増血効果があり貧血予防にも役立ち、鉄分の不足から免疫力が低下するのを防ぐ効果もあるわけです。
そして体を冷やすために解熱効果もありますから、冷え性の方は摂りすぎに注意しましょう。
そして、ワイルドストロベリーには、鉄分、カリウムにビタミンも豊富なため、昔からシミ、ソバカス対策として肌を白くする美容液に用いられていたのですね。
ワイルドストロベリーの実は、食べるだけでなくて潰してパックにすれば、日焼けの後のお肌のほてりを抑え、美白効果があるなんて、すごいですよね。
ワイルドストロベリーの花言葉は奇跡や幸運
ワイルドストロベリーの花言葉は、ヨーロッパでは「Lucky&Love」(幸運と愛)、アメリカでは「Miracle」(奇跡)ということです。
そして花、葉っぱ、実を合わせた全体のワイルドストロベリーは、「尊重と愛情」「幸せな家庭」「無邪気」という意味を持っているということで、キリスト教徒の間では、イエス・キリストの両親である聖ヨハネと聖母マリアに捧げられたということなんです。
ワイルドストロベリーは、親株からどんどんランナーを伸ばして地面を覆うくらい増えていき、赤い実をつけるところから、一族、家族の繁栄や幸せな家庭をイメージしているということだそうです。
ワイルドストロベリーの恋愛のおまじないって?
ワイルドストロベリーを育てると恋愛が成就するとか、結婚相手に恵まれる、幸せな結婚が出来ると、おまじないみたいにブームになったことがあります。
テレビで紹介されたということですが、ある女性が幸せになりたいとハーブ園で見かけたワイルドストロベリーを買って育てていると、ボーイフレンドが出来たことが発端です。
そして彼女の話を聞いて友達3人がワイルドストロベリーを育てたら、3人ともボーイフレンドに恵まれて、ひとりは結婚したということでした。
さらに彼女のワイルドストロベリーを株分けしてもらった女性にもボーイフレンドが出来たという話です。
これは効きそうですね。
まとめ
丈夫で手間いらずに育ち、可愛い花が咲いて実が収穫できて、おまけに幸せまでもたらしてくれるワイルドストロベリー、長く楽しみながら育ててみませんか?