ゲラニウムは宿根草、多年草との違いは?

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紫、白、ピンクなどのかわいらしい花を初夏につけるゲラニウムは、暑さにはやや弱いものの、寒さに非常に強く、初心者にも育てやすい花です。

ほったらかしでも毎年律儀に花をつけてくれる「宿根草」の一つで、手入れの手軽さにも惹かれて育て始めました。

ここではゲラニウムの育て方のポイントと魅力についてご紹介します。

ゲラニウムを育てるポイント

種まき、植え付け

種まきや植え付けなどは、2月から3月初旬の頃に行うのがお勧めです。

園芸店やホームセンターで、苗を買うと良いですね。

種子を買う場合も、インターネットの通販などで500円前後から1000円程度で手に入ると思います。

もとは山野草のゲラニウムは、重く湿った土を好むらしく、山間地方や関東中部以北の寒い地方では、赤玉土小粒と腐葉土を7:3で配分したものが勧められています。

一方、暖かい地方では、水はけが悪いと熱をもってしまうため、軽石や赤玉土などの水はけの良い土が適しているようです。

鉢植え、プランターの場合、用土の構成は、小粒の軽石、硬質鹿沼土(もしくは日向土)、赤玉土(または桐生砂)を2:4:4とも、鹿沼土1・赤玉土1・軽石1とも、色々な方法があるようです。

庭植えの場合は、庭土に軽石や赤玉土などを混ぜて水はけを良くします。

私は関東南部に住んでいるのですが、以前日当たりが悪い場所にいたときは、植木鉢(5号)に赤玉土と腐葉土を1:1くらいに混ぜて使いました。

水やり

表面が乾いたらたっぷり水をやります。

庭植えの場合も同じようにします。

日当たり

鉢植えやプランターの場合は、午後または一日中明るい日陰になるような場所に置きます。

日差しが強くなる6月から9月頃は、日光が半分くらいになるようによしずや覆いを置くなど工夫して、日焼けや高温になるのを防ぎます。

冬は北風が直接当たるような場所は避けます。

庭植えの場合は、やや湿った場所を選びましょう。

腐葉土を好むので、落葉樹の下がお勧めです。

暖かい地方では、鉢植え用の土を少し足して下さい。

肥料

元肥として、植える際にリン・カリウムの多い緩効性肥料を与えます。

5号鉢で3つまみくらいです。

あとは9月頃までの間、月に1回くらいのペースで、市販の液肥を2000-3000倍くらいに薄めてあげます。

私の場合、空いた500mlペットボトルの容器に液肥の原液を5滴入れて、ペットボトルに付けられるジョーロの口(100円均で買えます)を付けて撒いてました。

水用のじょうろに液肥を入れるのに抵抗がある方にはお勧めです。

支柱

茎が倒れる場合は支柱で支えます。

朝顔などでよく見るあんどん仕立てのものだと株ごと支えられるので倒れにくいです。

夏越し対策

5月の下旬から6月頃になったら、プランターや鉢植えで育てている場合は明るい日陰に移動させます。

また、梅雨時は鉢が蒸れるので、特に暖かい地方ではポットフィートなどを鉢の下において、空気の通りをよくするようにします。

また、手持ちで大きな鉢があれば、ゲラニウムを入れている鉢をすっぽり入れて、隙間に軽石や土を詰めることで、鉢内の温度が上がりすぎないように保つことができます。

他にも、太陽光を反射するように鉢全体をアルミ箔で覆う等の方法もあります。

庭植えの場合は、よしずを立て掛けたり、遮光ネットを利用したりして暑さと日差しから守るような日よけを置きます。

冬越し対策

ゲラニウムは寒さに強いので特に対策はありませんが、冬の間は少し乾燥気味になるようにましょう。

日差しの限られた家でのゲラニウム

ゲラニウムは花も派手すぎず、ひっそりとしているところが高原植物のような雰囲気があって、個人的には好きな花の一つです。

以前住んでいた家が、建物の間に挟まって日差しがとても限られているところだったので、蛍光灯で室内において育てようと思い、種苗店で苗を買って鉢植えで育て始めたのですが、直射日光を必要とせずともある程度育ってくれました。

夏は温度管理が大事

ただ、日当たりの悪い木造の家では夏は暑さがこもってしまうようで、一度仕事から帰ってきたら、ぐったりとしていたことがあって、枯れてしまうんじゃないかと心配しました。

その時は水をふきかけたり、室内でクーラーを効かせて温度を冷ましたりしました。

翌朝には戻っていたのでほっとしましたが・・。

元々はロシアなどの寒いヨーロッパに育っていた植物を、日本の高温多湿の環境で、温度も湿度も変わりやすい鉢植えで育てるのは、なかなか育てる側・育つ側の双方にとってハードルが高いことなのかもしれません。

多年草と宿根草の違い

「多年草」と「宿根草」は似ていますが違いがあります。

「多年草」は同じ株から何年も枯れずに花を咲かせ続けるもので、花は枯れても、冬でも葉は枯れずに残ります。

「宿根草」は夏や冬などの生育に適さない時期は地上部が枯れてしまうもので、地上部は枯れますが、地下部は生き残っているので、気候がよくなればまた発育します。

ゲラニウムは地上部が枯れるので「宿根草」に区分されます。

ゲラニウムの香りはくせがつよい

コスメショップなどで最近見かけるようになった、甘い香りの「ゼラニウム」も、昔は同じ品種に分類されていたというだけあって、花の形や独特の甘い香りも似ていると思います。

ゲラニウムの香りは葉っぱが香っていて、夏になるとだいぶ育ってくるので部屋いっぱいに甘ったるい香りが広がります。

くせが強いので、人によって好みが分かれると思いますが、私は好きな香りでした。

鞘が弾けたら種をとる楽しみも

2年、3年と育てて種を取るのも楽しみの一つにされている方もいるようですね。

園芸品種は株分けで増やすことが一般的なようですが、自分で育てた植物から種をとって、また発芽をさせるのは楽しいだろうなと思います。

セオリーとしては種の入った鞘が茶色くなってきた初めのころにジャムの空き瓶などに入れて蓋をしておいて、さやが弾けたら種をとって回収するのだそうですが、

私はうっかりしていていくつか弾けさせてしまい・・・かなり広範囲に種が飛び散るので、掃除が大変だった記憶があります。

私も余裕が出てきたら今度は種から育てるのにも挑戦してみたいと思っています。

他の花とも合わせやすいゲラニウムは初心者の方には、ぜひ育てていただきたい花です。

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