シュウメイギク(秋明菊)は、常緑性の多年草で、一度植えると毎年開花して長く楽しめます。
庭植えに非常に適していて、3月頃から生育し、花の咲く時期は8月中旬から11月と比較的長いため、コストパフォーマンスの良い植物です。
ここではシュウメイギクの育て方のポイントと魅力についてお伝えします。
シュウメイギクを育てるポイント
植える場所は日陰ができるところを選んで
シュウメイギクは、比較的暑さにも寒さにも強く、全国どこでも育ちやすいので、我が家の庭にも植えて育てています。
ただ、夏は涼しいところのほうがよく成長し、株も増えるようです。
庭に地植えした方が手入れも簡単で株も良く増えるため、こちらをお勧めします。
水はけの良い肥沃な土壌を好むので、腐葉土をたっぷり入れて水はけをよくした土に植えています。
水はけが悪いと、根腐れしたり病気になったりしますからね。
植える場所は、根元が日陰で葉っぱにだけ日が当たる半日陰が理想的です。
特に根っこは高温にも乾燥にも弱いので、根元近くには直射日光が当たらないようにして高温にならないように、バークチップなどでマルチングするのがおすすめです。
そうすることで、必要最低限の手入れで、花もたくさん咲かせることができます。
庭植えで根が張れば、水やりはほとんど不要
水やりは庭に直植えの場合、根がしっかり張ってしまえば、ほとんど不要です。
長期に不在にした際にも、枯れることなく元気な状態を保っていました。
とはいえ、夏場など、極端に乾燥するような時期などは、水やりが必要となります。
鉢植えは、乾燥すると葉が外側から茶色に変わって枯れやすくなるので、土の表面が乾いたら水やりは忘れずにしましょう。
肥料・病気
肥料は春に与えることで、株がしっかり育つようになります。
今は液体肥料など便利なものが多くあるので、特別難しいものではありません。
水はけなどは、それほど神経質に考える必要はありませんが、水はけが悪いと、株元や土の表面に白い絹糸のようなものがでる「白絹病」が出やすいようです。
風通しが悪いと「うどんこ病」がついたりするので、その点は要注意です。
また、花茎の地面に近いところには、メイガの幼虫が入るので、見つけたら早めに駆除しましょう。
株分け、植え替え
庭植えの場合は、3~5年はそのままの状態でよく、株が増えてこみ合うような場合、春か秋に株分けをして植え直しをしていくことで株も増え、花も沢山咲きます。
鉢植えの場合は、根詰まりしやすく生育が悪くなりがちですので、毎年春に古い土を落として新しい土に植え替えてあげましょう。
シュウメイギクの花言葉
シュウメイギクは、秋に咲く八重咲きの花がキクに似ていることから「秋明菊」と名付けらたそうですが、実際にはキク科ではなくアネモネと同じキンポウゲ科だそうです。
私自身、名前からキク科の植物だと思っていたため、苗を購入したときに付属されていた説明書を読んだときには非常に驚いたことを覚えています。
また、花言葉で「薄れゆく愛情」や「淡い思い」など、移ろいゆく恋心を表現した花言葉がつけられていて、非常に古典的で素敵な花なんだなと思いました。
シュウメイギクとアネモネは、同じ科のため花言葉もなんとなく似た雰囲気があるようで、面白いものですね。
ドライフラワーでも楽しめる
シュウメイギクの花ってがくが花弁化したものなんだそうで、実際には花弁はないそうです。
さらに花色や形にバリエーションをつけるのが難しい花だそうで、以前は日本国内には八重紅色花や一重白花、一重ピンク花の3種が主流でした。
でも、矯性品種が登場したことで一躍注目度があがって、現在は少しずつ品種数を増やしています。
シュウメイギクは一枝をただ花瓶に入れるだけで充分映えるので、夏の終り頃から秋までは我が家を華やかにしてくれます。
小ぶりで可憐な印象の秋明菊はドライフラワーなどにも向いていて、生花を楽しんだあとは部屋に吊るしてドライフラワーにしております。
ピンクなどの可憐な色と優しい雰囲気、小ぶりな花がドライフラワーにすることで際立ち、長く楽しめる花だと思います。
綿毛に包まれた種
冬になり、花を散らせたあと、花がら摘みをしないで、そのままにしておくとガクが散った後、中心の雌しべだけが残ります。
しばらくして雌しべが熟し、それが割れて小さなタネを抱えた綿毛が現れてきます。
このふわふわとした真っ白な可愛らしい綿毛の姿を見ることも楽しみの一つです。
綿毛が飛んでタネが落ちると、着地したところで発芽して増えていきます。
まとめ
シュウメイギクは毎年株が大きくなって、たくさんの花を咲かせてくれます。
あまり手がかからずに、長く花を楽しめて、開花したあとまで、存分に楽しめるシュウメイギクは初心者にはお勧めのガーデンプランツです。